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ジオン注によるいぼ痔の治療
図1
図2,3

痔核(いぼ痔)とは肛門の血行が悪くなり、毛細血管の一部がうっ血してこぶ状になったものです。形がいぼに似ていることからいぼ痔と呼ばれます。出血したり肛門の外へ出たりするようになります。直腸と肛門の境界(歯状線)より内側にできた痔核を「内痔核」、外側にできた痔を「外痔核」といいます。単に痔という場合には「いぼ痔」のことを指します。

いぼ痔を注射で治す方法は硬化療法といいます。「脱出を伴う内痔核」にジオン注という薬を注射して痔に流れ込む血液の量を減らし、痔を硬くして粘膜に癒着・固定させる治療法です。痔核を切り取る手術と違って、痔核の痛みを感じない部分に注射するので「傷口から出血する」「傷口が痛む」というようなことはなく、入院期間の短縮も期待できます。

ジオン注を投与する前に肛門周囲へ局所麻酔を行ない、肛門周囲の筋肉を緩め注射しやすくします。

ジオン注はひとつの痔核に対して4か所に分割して投与します。(図1)これは痔核に薬液を十分に浸透させるための方法で、四段階注射法といいます。複数の痔核がある場合には、それぞれに投与します。投与後しばらく点滴を続け、麻酔の影響がなくなるまで安静にする必要があります。

投与後の早い時期に痔核へ流れ込む血液の量が減り出血が止まります。脱出の程度も軽くなります。(図2)1週間から1か月もすると、投与した部分が次第に小さくなり、引き伸ばされていた支持組織が元の位置に癒着・固定して、脱出がみられなくなります。(図3)

当院ではジオン注によるいぼ痔の治療はすべて
日帰りで行っています。
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